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​会社の承継

​会社の「承継手続き」について

​承継手続きについて

少子高齢化により、経営者の高齢化が進む一方で、親族内に後継者がおらず、後継者不在を理由に廃業を選択する企業が増えています。

親族内承継の減少に伴い、親族外承継(従業員承継や第三者承継)も増加しており、事業承継の在り方も時代とともに変化しています。

 

事業承継対策は時間がかかるため、専門家を交えての早期の取り組みが重要です。​

​承継手続きのパターン

  • 親族内承継
    親族であることから、一般的に社内外の関係者から心情的に受け入れられやすい傾向があります。また、後継者を早期に決定できることから、5~10年と言われる後継者の育成に必要な期間を確保することが出来ます。

  • 従業員承継
    業務に精通しているため、他の従業員や取引先などの理解を得やすく、親族内に後継者として適任者がいない場合でも、後継者を確保しやすいといったメリットがある一方、会社の株式を取得する資金面での課題もあります。

  • 第三者承継
    親族内にも従業員にも後継者候補がいない場合、外部から幅広く買い手を募り、第三者に事業を譲渡する「事業引継ぎ」という方法があります。後継者不在でお悩みを抱える経営者の事業承継をサポートするため、全国47都道府県に『事業引継ぎ支援センター』が設置されています。

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事業承継税制とは

事業承継では、後継者が先代経営者から自社株式や事業用資産を引き継ぐときに、後継者には贈与税や相続税の税金の負担が生じるため、計画的な事業承継が行われていないときには、納税資金が足りなくなり事業継続が難しくなります。

そのため計画的な後継者への事業承継をうながすために、税負担の軽減につながる事業承継税制が2009年に作られました。

中小企業の事業承継をより一層後押しするために、「平成30年度税制改正」において、事業承継税制の「特例事業承継税制(特例制度)」が新たに作られました。

これは、今後5年以内に特例承継計画書を提出し、10年以内に実際に事業承継を行うものを支援します。

 

1、事業承継税制を使えば、相続税も贈与税も「税金ゼロ」にできる

事業承継税制を使うと、株式の承継にともなう贈与税・相続税の納税を一時的に猶予または免除してもらうことができます。

猶予・・・税金の支払いを先延ばしにすることで、いずれは税金を支払うことです。

免除・・・税金の支払いをしなくていいことで、「税金ゼロ」になります。

特例事業承継税制(特例制度)では対象株式の100%、猶予割合も100%となりましたので税負担が「実質ゼロ」となります。

特例事業承継税制は、2018年(平成30年)1月1日から、2027年12月31日の「10年間限定」の制度です。現行制度と特例制度は同時に存続します。

 

2、相続税が「ゼロ」になるしくみ

① 代経営者の死亡により、後継者が自社株式を相続する。

② 特例事業承継税制を使うと、相続税が「納税猶予」される(この時点では、まだ免除にはなりません)。

③ 後継者が死亡すると納税が免除され、「税金ゼロ」になる(次の後継者に「特例事業承継税制」を使って株式を贈与した場合も、納税が免除されます)。

 

3、贈与税が「ゼロ」になるしくみ

① 先代経営者から後継者が自社株式を贈与される。

② 特例事業承継税制を使うと、贈与税が「納税猶予」される(この時点では、まだ免除にはなりません)。

③ 先代経営者が死亡した場合、猶予されていた贈与税が免除される(ゼロになる)。

④ 贈与税は免除されるが、この特例によって得た自社株式は、先代経営者が亡くなったことで、「相続によって取得したもの」とみなされる。したがって、「贈与時の評価額」で他の相続財産と合算され、相続税の課税の対象となる。

⑤ 相続税は発生するが、この段階で「相続税の納税猶予(特例事業承継税制)」に切替えると、相続税が「納税猶予」される。

⑥ 後継者が死亡するか、次の後継者に「贈与税の納税猶予(特例事業承継税制)」を使って株式を贈与した 場合、納税が免除される。

事業承継税制で「税金ゼロ」の適用をうけるための4つの要件

特例事業承継税制の適用を受けるには、「会社の要件」「後継者の要件」「先代経営者の要件」「担保の要件」を満たしている必要があります。

1、会社の要件

対象会社の要件は、「中小企業基本法」で規定された「中小企業」であることです。

また、以下の要件があります。

① 上場会社でないこと

② 風俗営業会社でないこと

③ 資産管理会社でないこと(一定の要件を満たすものはのぞきます)

④ 従業員が1名以上いること

中小企業者に該当するのは、業種に応じて次のとおりです。

(資本金、従業員数はどちらかを満たせばよいことになっています。)

 

 

2、後継者の要件

後継者の要件は、贈与の場合と相続の場合とで異なりますので、それぞれに分けて説明します。

 

Ⅰ.贈与税の納税猶予を受ける場合

事業承継税制の贈与税の納税猶予・免除の適用を受けるためには、贈与時において、後継者が次のすべての要件を満たす必要があります。

① 会社の代表者であること

② 20歳以上で、贈与の直前において「3年以上役員」であること

③ 後継者およびその同族関係者(親族など)が保有する株式が50%を超えること

④ 後継者が同族関係者の中で筆頭株主であること

⑤ 相続により取得した株式を1株も譲渡せず、継続して保有すること

3、先代経営者の要件

先代経営者の要件は、贈与の場合と相続の場合とで異なりますので、それぞれに分けて説明します。

 

Ⅰ.【贈与税】の納税猶予を受ける場合

以下のすべての要件を満たす必要があります。

① 会社の代表者であったこと(贈与までに代表権を返上する必要があります)。

② 先代の経営者およびその同族関係者(親族など)が保有する株式が50%を超えること。

③ 先代経営者が同族関係者のなかで筆頭株主であること。

Ⅱ.【相続税】の納税猶予を受ける場合

以下のすべての要件を満たす必要があります。

① 会社の代表者であったこと。

② 先代経営者およびその同族関係者(親族など)が保有する株式が50%を超えていること。

③ 先代経営者が同族関係者のなかで筆頭株主であること。

4、担保の要件

納税が猶予される相続税額・贈与税額及び利子税の額に見合う担保を税務署に提供する必要があります。

具体的には、納税猶予の対象となる非上場株式そのものや、不動産、有価証券などがあります。